大学では美学概論など、専門で学んできてもいたが、
美学の世界で、黄金律など、『何が美しいと人間は感じるか・・・』
この辺りは、芸術学科や学部で研究されている。
それを言葉にするのだ。
学問として成立している。
さて、この自粛期間中に、自分の中の
『好き』とはなんなのか、自問自答、
そして研究もしていいた。
なーーーんてって言えば、カッコいいが、
自分が好きなタイプを言葉で、説明できるか?
自分が何を好きか、自分でわかっているか?
それだ。
例えば、僕の妻の場合、
なにかを見たときに、
『これ、しんちゃん、好きそう!』と言える。
で、それが当たってる。
これは、僕が説明したからではなく、
これまでの僕を観察して、漠然とわかっているからだろう。
でも、それは彼女にしかわからないこと。
では、僕がお相手させていただく、ラジオの向こう側には、
どう伝えるべきか?
例えば、好きな顔ってのがある。
それはさ、好きな顔を頭の中で並べて共通項を探し出し、
漠然と好き・・・だったものを、明確に
『何がどうで好き』なのか、言葉に置き換えてみる。
僕の中では、だいたい自粛期間中で、説明できるようになっている。
今までは『生活感がある人、そんな女性が好き』とか言ってたり、
こんな説明で、FKDディレクターなんかは、
ばっちりわかってくれちゃってるが、
さて、それを、多くの人が分かるような言葉にすれば、面白い。
好きなタイプの顔の有名人を羅列すれば、なんとなく伝わるだろうが、
それじゃ、ラジオでは時間もないし、面白くない。
アーモンド形の目をしていて、
そして、鼻の先は、頭頂部の面積は小さく、
おでこは大きく広く、
つまりは、目から下が顔の半分以下にあり、
さらに鼻から下は、よりコンパクトで云々。(笑)
これが、自分の中で明確になった。
まあ、普通は、こんなことに向き合わなくていいはず。必要もない。
どんなタイプが好きか。
よく、『好きになった人がタイプです!』なーんて答えもあるだろうが、
自分の内面的に、そもそも『好き』というものに抵触しない限りは、
『好きになった』もないんだとおもう。
僕の場合、例えば、
車で言えば、フロントは逆スラントに近く、
それでいて、目、ヘッドライトは薄目で、
そこから厚みのあるボンネット後端、
キャビンは独立感があり、6ライトウィンドウ系で、ボディ後端に繋がっていく。
室内は左右対称が前提コンセプトでありながら、
生活感はそこそこ必要。つまり、ドライブスルーでマックによっても、
買ったものを置くことができて、圧迫感がない空間であり、云々。
現行スカイラインの美しい内装はもってのほかで、7thスカイラインなんかは好き。
これが分かりやすい。
まあ、興味がない人にはわかりづらいだろうが、
自分の好きなタイプを『明確にする』作業はなかなか奥深い。
いいんですよ、ふつうは『なんか好き』で。
でも、『なんか好き』の
『なんで好き』・・・かを探求すれば、
それこそ美学概論ではないが、
良いものを作る、見つけることができるんではないかと。
すると、自信をもって『好き』を言うことができる。
となると、ラジオでは、面白い一要素になるんではないかと思う。
あ、パソコンのキーボード、僕は小さめが好き・・・なんて漠然とした表現ではなく、
キーのAの中心からLの中心までが15センチが好き。
具体的な説明。これ。
この作業。
これを、ブラジャーにも置き換えて、説明できる男はいるだろうか?
具体的な形容を、自分の中で明確にできるか?
家に、通販のカタログがあった。
無数のブラジャーが出ているではないか。
それらを、一生懸命見て、観察して、
自分は、どれが、グッとくるか?
まじめにやってみた。
僕は出来るようになった。(笑)
僕がグッとくるも、判明したのは、
デザインの要素として、
両脇から中心への、上側の稜線は山のように弧を描くのではなく、
直線的、ないしは下側に弧を描くのが、僕は好きなんだと判明した。
マックのマークのMの内側のラインは好きではなく、
それならUの字のような、凹んだラインの方がぼ億は魅力を感じるというわけ。
つまり、ナイトドレス的な、中世のラインは好きではない。(笑)
自分の中では、これが明確になっている。今回の自粛期間中で。
では、靴では?
顔では?鼻では?
口では?
タイヤでは?
カーインプレッションでは、このあたりの表現が伝わるからレビューが面白い。
自動車評論家と言われる人たちは、すごくうまく表現してくれる。
ラジオで話す人は、そこをどうするのか?
そのスキルは?
伝えたいことがある・・・ではなく、
伝える表現のスキルってあるんじゃないかねぇ。
なんでもいい・・・って言葉は、失礼でもあると思う。
なんでもよくない。これは、自分のまわりへのリスペクトでもあると思うんだ。
そこを善か悪かで語れば、違うが
好きか嫌いかは、それは自由だ。
自分は、なぜそれを好きなのか?
なにが好きなのか?
色々なものに対して考えてみると、
世の中はもっと面白い。